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GMOコインの確定申告|一連の流れが分かる!損益計算から確定申告書の作成方法まで画像付きで解説

GMOコインの取引履歴ダウンロード・損益計算の方法と合わせて、実際の確定申告時に必要な書面作成方法・手続きの流れを解説します。暗号資産に興味はあるが、確定申告がネックで躊躇するという方も多いのではないでしょうか?国税庁のサイトから無料利用できる「確定申告書等作成コーナー」では、試し入力して概算の納税額を計算する事も可能です。

本記事で「税金が怖い!」「会社にバレない?」などの不安を取り除き、好きなだけ取引を楽しみましょう。

(*’ω’*)σ 圧倒的に便利なオンライン申請e-Taxを使う方法で解説します。忙しい人にもオススメ!

本記事は一般的な会社員が個人で暗号資産取引を行い、雑所得として確定申告を行うケースを想定した内容となっております。法人や事業所得として申告を行う場合はこの限りではありません。

▼ 確定申告ロードマップ

  1.  まずは確定申告が必要かどうかを確認
      ↳ 給与取得者の場合は20万円を超える副所得がボーダーライン
  2.  損益計算に必要な知識として課税対象となる取引を確認
      ↳ 取引の種類によって算出方法が違う(例題と試算で解説あり)
  3.  確定申告に必要な事前準備を済ませる
      ↳ e-Taxの利用申請と必要書類の準備
  4.  確定申告書に記載する損益計算をする
      ↳ GMOコイン年間取引報告書を計算書に転記する
  5.  e-Taxで確定申告の手続きをする
      ↳ オンラインなら年明け1/4頃から申請可能

暗号資産取引による確定申告が必要となる条件

年度内(1月1日~12月31日)の暗号資産取引による所得(利益)が一定額を超えた場合、翌年の2月中旬~3月15日の間に、確定申告書を提出する必要が生じます。

確定申告を行う際の年間スケジュール図解
  •  そもそも確定申告とは?
      ↳ 1年間の所得に対する実際の所得税額を正確に計算して申告する手続き
      ↳ 実際の所得税額が源泉徴収や予定納税額と比較して過不足がある場合に精算する目的で行う
  •  所得とは?収入との違いは?
      ↳ 収入から経費を差し引いたものが所得
      ↳ 会社員の場合、給与・賞与の合計が収入、保険料等が経費、手取りが所得に例えられる

会社員であれば、給与所得に対しての税額計算や納税は「年末調整」という形で会社側が代行してくれているので、基本的に個人で別途確定申告を行う必要はありません。しかし、医療費控除などの特別控除を受ける場合や、給与所得以外にも一定額以上の所得がある場合等は確定申告が必要となります。

(*’ω’*)σ つまり個人的な暗号資産取引による一定額以上の所得がある場合、確定申告が必須!

確定申告が必要になる利益はいくらから?

給与所得者の場合は20万円を超える所得が、確定申告が必要か否かのボーダーラインとなります。1円でも暗号資産の取引で利益が発生すると「課税対象」にはなりますが、年間の総利益から経費を差し引いた所得が20万円を超えない場合は、基本的に確定申告が不要という事です。

▼ 例外となる条件

  1.  給与の年間収入金額が2,000万円を超える人
      ↳ そもそも年末調整の対象外となる為、副所得にかかわらず確定申告が必要
  2.  2ヶ所以上から給与収入があり、本業以外の副所得の合計が20万円を超える人
      ↳ 例えば、暗号資産取引の所得15万円+副業所得10万円=25万円なら確定申告が必要

暗号資産取引による所得が20万円を超えない場合でも、上記に当てはまる方は確定申告が必要です。

(*’ω’*)σ 休日アルバイトやアフィリエイト等をしている人は、②のケースに注意が必要です。

課税対象となる取引の種類やタイミング

国税庁のHP「暗号資産等に関する税務上の取扱いについて(令和5年12月)」を参考に、課税対象となるタイミングと利益を計算する方法を解説していきます。

(*’ω’*)σ 基本的な考え方としては、利益確定となる取引をすると、課税対象となります。

▼ 課税対象となるのは大きく分けて4パターン

  •  暗号資産を売却した場合
      ↳ 購入して保有しているだけであれば税金は発生せず、売却して利確した時点で発生
  •  暗号資産で商品を購入した場合
      ↳ 決済に使った暗号資産は、購入した商品の価格で利確したという扱いになる
  •  暗号資産同士の交換(swap)を行った場合
      ↳ 交換前の暗号資産を一度売却(利確)し、交換後の暗号資産を購入したという扱いになる
  •  ステーキング等の報酬を得た場合
      ↳ エアドロップ・レンディング・マイニングなども、取得時点で利益発生の扱いとなる

いずれも取引により利益確定した時点の価額が課税対象となり、個人で保有している間の含み益(もし売却すれば利益が出る状態)は課税対象とはなりません。

(*’ω’*)σ 自分で損益計算する際の知識として、例題を踏まえてそれぞれのケースを解説します。

1.暗号資産を売却した場合

保有している暗号資産を売却した時、その暗号資産を取得した価額との差額が「利益」となります。

(*’ω’*)σ 価額とは「value/価値」を示す金額で、1BTC=500万円の時、0.5BTCの価額は250万円

▼ 売却による利益の例題

取引例5月1日に1BTCを6,000,000円で購入し、9月1日に0.2BTCを1,600,000円で売却した
考え方0.2BTCを売却した際の利益を求めるので、取得時の0.2BTC当たりの価額を計算して比較する
 ✅ 取得時価額/6,000,000×0.2=1,200,000円
 ✅ 売却時価額/1,600,000円
1,200,000円で取得して1,600,000円で売却したので、利益は400,000円となる

分かりやすくすために取引手数料を省きましたが、もし取引手数料が500円かかったとして経費計上するならば、利益400,000円-経費500円=所得399,500円となります。

また、取得時価額より売却時価額が安い場合は「損失」となり、課税対象にはなりません。

2.暗号資産で商品を購入した場合

商品購入時に暗号資産を使って決済した場合は、決済時のレートで利益確定したという扱いになります。BTC決済できるビックカメラや、クリプト決済に対応したネット通販shopify、NFTプラットフォームでのNFT購入など、あらゆる暗号資産での決済がこのケースにあたります。

(*’ω’*)σ Solana Payの普及などにより、今後こういったケースが身近になっていきそうですね。

▼ 商品購入による利益の例題

取引例2月1日に1BTC=300万円で購入し、4月1日に50万円のテレビを0.1BTCで決済した
考え方購入時の0.1BTCあたりの価額を計算し、取得した商品の価額と比較する
 ✅ 取得時価額/3,000,000×0.1=300,000円
 ✅ 決済時価額/500,000円
300,000円で取得した資金で500,000円のテレビを手に入れたので200,000円の利益

テレビを買う時点で一旦、0.1BTCを売却して日本円に換えて支払いに充てたとみなされるため、決済時のレートで利確したという扱いになります。この場合も、取得時価額より決済時価額が安い場合は「損失」となり、課税対象にはなりません。

3.暗号資産同士の交換を行った場合

暗号資産を別の暗号資産に交換した場合、「一度売却して日本円で利確 → 新たに購入」とみなされるため、課税対象となります。

(*’ω’*)σ イメージ的には「暗号通貨で暗号通貨を購入する」という決済により利益確定。

▼ 暗号資産同士の交換による利益の例題

取引例3月1日に1XRP=50円で100XRP購入、5月1日その100XRPで62.5USDTを購入(1USDT=160円)
考え方交換前のXRP取得時の価額と、交換後のUSDT取得時の価額を比較する
 ✅ XRP取得時価額/50円×100XRP=5,000円
 ✅ USDT取得時価額/160円×62.5USDT=10,000円
5,000円で取得したXRPで10,000円分のUSDTを手に入れたので、5,000円の利益

上記試算では、取得時のXRP単価が1XRP=50円、交換時のXRP単価が1XRP=100円に値上がりした時点で交換を行っているため利益が出ていますが、値下がりした時点で交換を行うと「損失」となり課税対象にはなりません。

4.ステーキング等の報酬を得た場合

ステーキング・エアドロップ・レンディング・マイニング等、暗号通貨をもらった場合は、取得時点の価額で丸ごと利益となり、課税対象となります。

(*’ω’*)σ もらった分の暗号通貨の取得時価額が、まるごと利益という扱いになります。

▼ ステーキング等の報酬による利益の例題

取引例4月1日に0.01ETH、5月1日に0.01ETHをステーキング報酬として獲得した
考え方4月1日に0.01ETH、5月1日に0.01ETHがそれぞれ利益として計上される

一般的に、マイニングに必要な高性能機器の購入やハッシュレートのレンタル等をした場合は、その費用を経費として計上する事が可能です。但し近年は経費計上について税務署の判断がシビアになってきているという情報があるので、不安な方は税理士や税務署に相談しておくと安心です。

確定申告に必要な事前準備

マイナンバーカードの普及により、確定申告もマイナンバーを使ったオンライン申請が利用しやすくなっています。画面のガイドを見ながら申告書が作成できるe-Taxの「確定申告書等作成コーナー」がかなり便利なので、e-Tax利用に必要な事前準備などを解説します。

(*’ω’*)σ 税務署に行かなくてもOK!自宅でゆったり作業して、PCからポチっと送信できます。

e-Taxの利用申請(事前登録)を行う

 e-Taxは国税庁が提供しているシステムで、国税に関する各種手続きをオンラインで行うことが可能です。e-Taxご利用の流れから事前手続きの画面にアクセスし、「利用者識別番号」と「電子証明書」を取得しておきます。

(*’ω’*)σ e-Taxログインや申告時に、本人であることを確認するために必要な番号と証明書です。

申請手続きでは、マイナンバーカードのICチップを読み取る必要があります。PC用のICカードリーダーが無い場合は、スマホにマイナポータルアプリをダウンロードして、PC画面からQRコードを読み込んで連携することにより、ICカードリーダーの役割を果たします。

マイナポータル
マイナポータル
開発元:デジタル庁
無料
posted withアプリーチ

モバイル非接触IC通信マーク >>  ※とても小さくて薄いのでよく見て探してください。

(*’ω’*)σ スマホの裏側に「モバイル非接触IC通信マーク」があればICチップ読取対応の端末です

PC・スマホ・マイナンバーカードを用意したら利用申請をスタートします。e-Taxご利用の流れにアクセスすると利用者識別番号の取得方法が複数表示されますが、e-Taxの開始(変更等)届出書作成・提出コーナーを利用する方法がシンプルで簡単です。

必要な作業作業の詳細
利用者識別番号の取得✅「開始届出書(個人の方用)新規」から「マイナンバーカードをお持ちの方」を選択
✅マイナポータルアプリを起動して「読取」をタップしてPC画面のQRコードを読み込む
✅マイナンバーカード作成時に設定したパスワードを入力してICチップを読み込む
  >> 16桁の利用者識別番号が取得できたらメモして完了
電子証明書の取得✅マイナンバーカード作成時に取得した電子証明書をe-Taxに登録する
✅利用者識別番号の取得後、画面の指示に従って作業を進める
✅署名用電子証明書暗証番号(英数字6~16桁)を入力する必要がある

マイナンバーカード作成時に設定した暗証番号が必要なので、あらかじめ用意してから始めるとスムーズです。作業後にe-Taxのマイページにログインできたら、準備はひとまず完了です。

▼ e-Taxを利用するメリット

  •  税務署に行く必要が無い
      ↳ 移動の労力や書類郵送の手間も不要なため、申告にかかる負担を軽減できる
      ↳ 誤りに気付いた場合は、再送で上書き申請されるため、訂正申告も簡単
  •  受付対応時間が長い
      ↳ 税務署は月~金の9:00~17:00のみの受付で、会社員には少々厳しい時間帯
      ↳ e-Taxであれば、メンテナンス時間以外はいつでも申告が可能
  •  余裕を持った申告が可能
      ↳ 税務署での申告受付は原則として、例年2月16日から開始される
      ↳ 令和4年分・令和5年分確定申告のe-Tax受付開始は、ともに1月4日だった
  •  初めてでも申告書の作成が簡単
      ↳ 画面の流れに沿って順番に入力していくので迷わず作業が進められる
      ↳?印をクリックして詳しい説明を表示する機能もあり、ガイドを見ながらの作成が可能

オンライン申請に苦手意識を感じる方もいると思いますが、使ってみたら申請用紙に手書きで作成するよりずっと楽だと感じるはずです。

(*’ω’*)σ 年度の途中でも、概算の数字で予測税額を計算したりできるので、試しに触ってみて!

確定申告書作成時の必要書類を用意

e-Taxで確定申告書を作成する際は、画面の流れに沿って必要な数字を埋めていく作業となるため、あらかじめ必要書類を一式準備しておきます。

  •  本業の源泉徴収票
      ↳ 年末調整後の12月末から1月上旬くらいに勤務先が発行し、配布される
  •  年間取引報告書
      ↳ 一般的に例年1月中旬に発行され、取引所のログインページからダウンロード可能
  •  暗号資産の計算書(総平均法用)
      ↳ 国税庁が無料で公開している、表計算が組み込まれたExcelシート
      ↳ 年間取引報告書の内容を転記して、収入と経費を自動計算する事が可能

暗号資産の損益計算には「総平均法」と「移動平均法」がありますが、特段の届け出をしない限り一般的には「総平均法」で計算をする事になっています。「暗号資産の計算書」は国税庁のHP >>暗号資産等に関する税務上の取扱い及び計算書について(令和5年12月)からダウンロードできます。

(*’ω’*)σ 年間取引報告書から暗号資産の計算書に転記する方法も、後ほどしっかり解説します。

GMOコインの損益計算方法

ここではGMOコイン年間取引報告書の数字を、国税庁が提供するExcelシート「暗号資産の計算書」に転記していく流れを解説します。

GMOコイン年間取引報告書のダウンロード

GMOコインの年間取引報告書は、メニューの「明細」>>「帳票」の画面からダウンロードすることができます。結構下の方に表示されるので、ログインしたら下方にスクロールして下さい。

▼ ログインしたPC画面

GMOコインで年間取引報告書をダウンロードする手順の図解

①「明細」 ➡ ②「帳票」 ➡ ③「年間取引報告書」 ➡ ④「過去1年間」 ➡ ⑤「検索」 ➡ ⑥「ダウンロード」

(*’ω’*)σ 受信日が2023/12/31となっているので、2023年の1年間の取引内容が一覧出力されます。

GMOコイン年間取引報告書の見方

GMOコインの年間取引報告書は、「現物取引」 「収入金額」 「各種手数料」「証拠金取引」4つの区分で構成されており、それぞれ銘柄ごとに合計値が記載されています。

区分項目:内容
①現物取引✅通貨名:暗号資産の銘柄名
✅年首残高:年始時点の保有数量
✅年首残高評価額:年始時点の日本円換算した評価額
✅年末残高:年末時点の保有数量
✅年末残高評価額:年末時点の日本円換算した評価額
②収入金額✅通貨名:暗号資産の銘柄名
✅購入/取得数量:年間に購入・取得した数量の合計
✅購入/取得金額:年間に支払った購入金額の合計(日本円)
✅売却数量:年間に売却した数量の合計
✅売却金額:年間に受け取った売却金額の合計(日本円)
✅キャンペーン:キャンペーンで付与された暗号資産の評価額(日本円)
✅その他:ステーキング報酬等で付与された暗号資産の評価額(日本円)
③各種手数料✅支払った手数料(主に取引手数料)
④証拠金取引✅暗号資産FX(証拠金取引)の売買損益とレバレッジ手数料など

GMOコインの年間取引報告書に基づいて確定申告を行う場合の損益計算では、主に「②収入金額」を使用します。注意点として、GMOコインでは年間取引報告書に盛り込まれない取引があるので、心当たりがある方はCSVをダウンロードして確認する必要があります。

GMOコイン年間取引報告書に盛り込まれない取引

▪ キャンペーンによる⽇本円の付与
▪ ハードフォークやエアドロップ等、現物付与に代えて⽇本円相当額を付与した場合の⼊⾦
▪ ハードフォークやエアドロップ等、レバレッジ取引で発⽣した権利調整額の付与・徴収
▪ 貸暗号資産ベーシックおよび貸暗号資産プレミアムにおいて発⽣した⼿数料
▪ 貸暗号資産プレミアムにおいて、円転特約が⾏使された際に返還される⽇本円

主に、日本円収支に関しての取引が記載対象外となっています。キャンペーン等によるイレギュラーな日本円獲得や貸暗号資産(レンディング)の利用履歴がある方は、CSVで検索して別途確定申告書に盛り込む必要があります。

(*’ω’*)σ GMOコインでは、扱いの不明点は税務署等に問い合わせるようにと注意喚起されています

▼ CSVダウンロード・使い方

✅GMOコインで取引履歴CSVをダウンロード・データ加工する方法
✅CSVから平均取得単価などを算出し、損益計算をする方法
   >>【GMOコイン】自分で損益計算をする方法【フル画像解説】

年間取引報告書を暗号資産の計算書に転記

暗号資産の計算書は、銘柄ごとに入力する必要があります。複数の銘柄を取引している場合は、その種類と同じ数だけシートを作成する必要があります。

(*’ω’*)σ 1銘柄1枚。計算書のExcelは、ダウンロードした時点で10シートセットになっています。

まず通貨名と現物取引の内容を転記します。年間取引報告書を見ながら赤文字部分を埋めていきます。

GMOコインの年間取引報告書の取引内容を暗号資産の計算書に転記する手順の図解

年間取引報告書の②収入金額の数字をそのまま入力すると、自動で四捨五入されて小数点第2位まで表示されます。ビットコイン等、小数点第2位以下の数量を入力した場合「0.00」と表記されてしまいますが、計算結果にはきちんと反映されるので心配はいりません。

次に、現物取引以外で所得に関わる取引を計算書の「3 上記2以外の取引に関する事項」の欄に入力していきます。具体的には「暗号資産同士を交換した場合」「暗号資産で商品を購入した場合」「ステーキングなどにより暗号資産を取得した場合」などが該当します。

(*’ω’*)σ GMOコインでは、ステーキング・貸暗号資産の報酬などがこれに該当します。

ATOMのステーキング報酬を入力する場合は以下のようになります。

GMOコインの年間取引報告書のステーキング等に関する内容を暗号資産の計算書に転記する手順の図解

(;´・ω・)σ 毎月付与されるステーキング報酬は、取得毎に数量と価額の計上が必要です。

暗号資産の計算書Excelシートには、次のような注釈が書かれています。

マイニング、ステーキング、レンディングなどにより暗号資産を取得した場合

・「購入等」の「数量」欄にマイニング等により取得した暗号資産の数量を、「金額」欄には取得した暗号資産の取得時点の価額を記載します。また、次の行の「売却等」の「数量」欄に「0.00」と、「金額」欄には取得した暗号資産の取得時点の価額を記載します。

・交換業者が公表する取引相場をご利用ください。

国税庁の注釈及びGMOコインのアナウンスを元に転記個所を記載していますが、その正確性について保証するものではありません。最終的な判断はご自身で行ってください。

▼ CSVダウンロード・使い方

✅GMOコインで取引履歴CSVをダウンロード・データ加工する方法
✅CSVから平均取得単価などを算出し、損益計算をする方法
   >>【GMOコイン】自分で損益計算をする方法【フル画像解説】

最後に、経費と証拠金取引(該当する場合のみ)の数字を入力すれば完成です。

GMOコインの年間取引報告書の証拠金取引や経費を暗号資産の計算書に転記する手順の図解

なお、上記はGMOコインのみで取引を行っている場合の転記例です。

  •  同銘柄を他の取引所でも取引している場合は、2行目以降に追記が必要
      ↳ 証拠金損益や手数料額は合算して記入が必要
  •  収入金額計・必要経費計・所得金額計に基づき、確定申告書を作成する
      ↳ GMOコイン以外に他の取引所でのみ取引した銘柄がある場合は、別途作成が必要

困った時は損益計算ツール「クリプタクト」

今回は取引所が発行する「年間取引報告書」を使って損益計算をする手順を解説しましたが、一部の取引ではCSVでダウンロードした取引履歴から数字を拾う作業が必要でした。自分で計算できたつもりでも、実は見落としやルールの勘違いなどで税金未納が発生してしまう可能性もあり得ます。

  •  海外取引所やDEX、一部の国内取引所では年間取引報告書が発行されていない
      ↳ その場合、全ての取引データから自分で表計算を行う必要がある
  •  年間取引報告書は取引所によって形式が違い、単なる転記では済まない場合もある
      ↳ どの数字を使ったらよいのかなど、個人では判断が難しい部分も多い
  •  暗号資産同士の交換など、日本円ペア以外の取引は計算が煩雑である
      ↳ 双方の通貨の取引時点での価額を日本円換算して計算する必要があり、手間がかかる

GMOコインだけの利用でも、複数銘柄でステーキング報酬を得ている場合は損益計算にかなりの手間がかかります。税理士に依頼する費用は痛いが、自分で計算する自信が無い…という場合には、損益計算ツールを利用するという方法があります。

\ エクセルが苦手でも大丈夫! /

損益計算ツールCRYPTACT

ツールを利用して計算したい方は、CRYPTACT(クリプタクト)が便利です。

  •  世界90の取引所と19,000以上の暗号通貨銘柄に対応した損益計算ツール
  •  取引所からダウンロードしたCSV取引データをアップロードするだけの簡単仕様
      ↳ 一部取引所ではAPI連携対応で、アップロード不要のリアルタイム反映が可能!
  •  無料アカウント作成で、お試し利用可能

公式サイトはこちらから >> 【CRYPTACT(クリプタクト)】

単なる計算ツールではなくポートフォリオ機能も搭載されており、複数の取引所を合算した資産状況の把握にも便利です。また、ご自身の取引状況に合わせて必要に応じたアップグレードを選択できるように、段階的な有料プランが用意されています。

(*’ω’*)σ 日本人ユーザーの多い海外取引所BybitもAPI連携可能!思う存分取引が楽しめる

▼ CRYPTACT(クリプタクト)デモ画面

損益計算ツール”Cryptact”のデモ画面

筆者も実際に利用しているのですが、損益計算の心配が不要になり、資産状況が把握しやすくなったことで、積極的に運用に取り組めるようになりました。グラフで直感的に状態の確認が可能で、取引所別や通貨別に絞り込んだ分析も可能です。

個人でそこそこの取引件数がある方でも「お試しプラン¥8,800/年」か「ライトプラン¥19,800/年」でほぼ対応できるので、収益をあげれば簡単にペイできる範囲で利用できる点もメリットです。

(*’ω’*)σ 海外取引所データのアップロードで質問した際も、迅速丁寧にご対応いただきました。

公式サイトはこちらから >> 【CRYPTACT(クリプタクト)】

e-Taxで確定申告を行う手順

確定申告の手続きは、国税電子申告・納税システムe-Taxの「確定申告書等作成コーナー」から行います。損益計算や必要書類などの事前準備をしっかりしておけば、それほど時間はかかりません。

(*’ω’*)σ e-Taxなら修正申告も簡単なので、まずはサクサク進めてみましょう!

▼ e-Tax確定申告/おおまかな作業手順

1.基本事項を入力
(作業時間2~3分)
✅申告書の提出方法を選択  >> マイナンバーカード利用で「e-Tax」
✅申告する税区分の選択  >> 暗号資産は「所得税」
✅規約同意・ログインを経て設問に回答し、次に進む
2.給与所得を入力
(作業時間5~6分)
✅勤務先から配布された源泉徴収票の内容を転記
3.雑所得を入力
(作業時間2~3分)
✅暗号資産取引による収入・経費の年間合計額を入力
✅利用した取引所の名称などを入力
4.控除等の入力
(作業時間1分~)
✅年末調整対象外の控除(医療費・ふるさと納税等)がある場合は入力
✅申請内容によって作業時間は大きく変わるが、特になければすぐ終わる
住民税の普通徴収(自分で納付)の設定もここで行う
5.データ送信・保存
(作業時間2~3分)
✅作成したデータを実際の帳票イメージで確認できる(PDF保存も可能)
✅送信後は.data形式で保存し、修正申告や翌年申告時に利用する事も可能

初めての場合は何かと時間がかかるかもしれませんが、実際には概ね15分もあれば作業できる内容です。会社にバレたくない人必見の「住民税の普通徴収」は、控除等の入力後に設定するタイミングがあるので、忘れずに操作してください。

1.基本事項を入力

最初に、確定申告書の提出方法や税区分の選択を行います。

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像①

①「作成開始」 ➡ ②「スマートフォンを使用してe-Tax」または「ICカードリーダライタを使用してe-Tax」どちらかを選択

今回はマイナンバーカードを利用してオンライン申請する手順の解説ですが、最終的に紙で印刷して郵送する場合や税務署に持ち込む場合は②の下方に表示されている「紙で印刷する」を選択してもOKです。

(*’ω’*)σ オンラインの場合も紙出力の場合も、入力個所や手順はほぼ同じです。

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像②年度と税区分の選択

③「申告する年度」を選択 ➡ ④「所得税」を選択

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像③マイナポータル連携の選択

⑤「連携しないで申告書等を作成する」を選択
(今回は暗号資産の確定申告なので、連携する部分は割愛します)

医療費控除・住宅ローン控除・ふるさと納税などの控除証明書をあらかじめマイナポータル経由で取得している場合は、ここで「連携する」を選択する事で確定申告書に自動入力されます。

(*’ω’*)σ 収入関係の連携も可能で、株式の特定口座も対象ですが暗号資産には未対応です。

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像④規約同意

⑥「利用規約に同意して次へ」を選択

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像⑤マイナンバーカード読み込み

⑦スマホでマイナポータルアプリを開いて「QRコード読み取り」 ➡ ⑧「次へ」

✅「ICカードリーダライタで読み込み」を選択した場合は、その作業の画面が表示されます。
✅「紙で印刷」を選択した場合は、マイナンバーカードの読み込み作業不要です。

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像⑥受付の確認

⑨「次へ」

「入力された利用者識別番号に該当する情報がありませんでした」と表示されますが、これは取得した利用者識別番号でe-Tax送信が初めての場合に表示される文言なので心配いりません。

(´・ω・`) 書き方が紛らわしいですが、作業を進めるとログインできている事が確認できます。

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像⑦準備完了画面の見本

⑩「申告書等を作成する」

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像⑧申告書作成開始画面

⑪次へ進む

e-Taxで確定申告を行う際のPC画面で操作をする手順の画像⑨基本事項の確認

⑫「生年月日」を入力 ➡ ⑬「e-Taxにより税務署に提出する」を選択 ➡ ⑭「質問に回答」 ➡ ⑮「次へ進む」

  •  給与以外に申告する収入はありますか?
      ↳ 今回は暗号資産による収入を申告するので「はい」
      ↳ 下に紛らわしい記載があるが、年金収入・退職収入以外でも「はい」にする
  •  税務署から青色申告の承認を受けていますか?
      ↳ 帳簿をつけて取引を記録し、税務署に青色申告をしている方以外は「いいえ」
  •  税務署から予定納税額の通知を受けていますか?
      ↳ 通知が来ていなければ「いいえ」(対象者は6/15までに税務署から通知が来る)
      ↳ 前年の所得や税額をもとに計算した予定納税基準額が、15万円以上になる人が対象

一般的なサラリーマンの年収で予定納税対象者になる事はまずありませんが、副業等の所得を合わせた前年度の納税額が15万円以上だった場合、今年も高額納税になると見越して一部前払いをする制度が「予定納税」です。

(*’ω’*)σ 納付忘れ防止や、一括納付の負担軽減を目的とした措置です。

2.給与所得を入力

暗号資産にかかる税金は総合課税方式なので、まずは給与所得から入力していきます。勤務先から配布された源泉徴収票の内容を転記していく作業となります。

暗号資産に係る総合課税の解説図解
e-Taxで給与所得を入力する画面での操作手順①

①給与所得右側の「入力する」をクリック

e-Taxで給与所得を入力する画面での操作手順②

②書面で交付された年末調整済みの源泉徴収票の入力という項目の所で「入力する」をクリック

e-Taxで給与所得を入力する画面での操作手順③

③画面に表示されるガイドを参考に入力を進める

控除の項目などは各個人で違うため、詳細は割愛します。所々にある?マークをクリックすると、さらに詳しい説明を閲覧する事も可能です。

e-Taxで給与所得を入力する画面での操作手順④

④一通りの入力が済んだら「入力内容の確認」をクリック

(*’ω’*)σ この後は②の画面に戻るので、下方にスクロールして右下の「次へ進む」をクリック!

3.雑所得を入力

暗号資産による所得を入力します。1年間の損益計算がしっかりできていれば、収入金額と必要経費の各合計を転記するだけの簡単な作業です。「暗号資産の計算書」から転記する流れで解説します。

e-Taxで雑所得を入力する画面での操作手順①

①雑所得/業務・その他右側の「入力する」をクリック

e-Taxで雑所得を入力する画面での操作手順②

②雑(その他)所得の入力という項目の所で「入力する」をクリック

ここは事前作成しておいた「暗号資産の計算書」を見ながら入力を進めます。

e-Taxで雑所得を入力する画面での操作手順③

③「暗号資産」を選択 ➡ ④「いいえ」を選択 ➡ ⑤暗号資産の計算書右下の「収入金額計」を入力 ➡ ⑥「必要経費計」を入力 ➡ ⑦「0ゼロ」を入力

e-Taxで雑所得を入力する画面での操作手順④

⑧「暗号資産取引所の所在地」を入力 ➡ ⑨「暗号資産取引所の名称」を入力 ➡ ⑩「入力内容の確認」をクリック

複数の取引所を利用している場合

暗号資産取引所の所在地と名称を入力したところで「続けてもう1件入力」という選択肢に気づき、「取引所ごとに入力しないといけないのか?!」と疑問に感じる方もいると思います。

国税庁HP「令和3年分のスマホ申告に関する手引き等」スマホで確定申告(暗号資産編)のSTEP8暗号資産に係る雑所得の入力では「○○ほか」と入力すればよいと記載されています。

(*’ω’*)σ つまり「GMOコインほか」「渋谷区道玄坂1-2-3ほか」と入力すれば合算でOK!

e-Taxで雑所得を入力する画面での操作手順⑤

⑪入力内容を確認して問題なければ「次へ進む」をクリック

e-Taxで給与所得と雑所得の入力を済ませた後の確認画面

⑫給与所得と雑所得その他が入力されたことを確認 ➡ ⑬一番下までスクロールして「入力終了(次へ)」をクリック

4.税額控除・住民税等の入力

年末調整の対象外となる所得控除等を入力します。医療費控除や寄付金控除等を行う方は、ここで入力する事で減税措置を受けることが可能です。(源泉徴収票の転記時に入力済みの控除項目には、既に数字が入った状態で表示されます)

(*’ω’*)σ 源泉徴収票の転記時に含まれていなかった控除を、追加で入力する事ができます。

e-Taxで控除項目等を入力する画面での操作手順①

①追加で入力する所得控除があれば入力して「入力完了(次へ)」をクリック ➡ ②税額控除・その他の項目に当てはまるものがあれば入力して「入力完了(次へ)」をクリック

e-Taxで控除項目等を入力する画面での操作手順②

③「納付する税額」を確認 ➡ ④最下部までスクロールして「次へ」をクリック

ここまで入力した内容から納税額が決定し、所得・控除の内訳や金額が一覧表示されます。

(*’ω’*)σ 漏れや間違いに気づいたら、この画面から訂正・追加入力することも可能です。

e-Taxで控除項目等を入力する画面での操作手順③住民税の納付方法に関する注意点

⑤「住民税・事業税に関する事項」をクリック ➡ ⑥給与・公的年金等以外の所得がある方の入力項目で「自分で納付」を選択 ➡ ⑦「入力終了(次へ)」をクリック

副収入がある事を会社に知られたくない場合は、ここで「自分で納付」を選択しておきます。こうすると副業部分の住民税については、自治体から納税通知書と6月・8月・10月・翌年1月の年4回に分けた納付書が送付されてくるので、自分で払うことが可能です。

(*’ω’*)σ この後、住所・氏名・マイナンバーの入力をして、送信作業に進みます。

※マイナンバーカードを利用してe-Tax送信を選択していた場合は、e-Taxに登録されている情報が初期表示されます。

5.データ送信・保存

全ての項目を入力したら送信します。書面の控え(PDF)と、送信データ(.data)を保存して確定申告は完了となります。

  •  作成した確定申告書データを帳票イメージで確認
      ↳「帳票表示・印刷」をクリックすると、PDFで帳票イメージが表示される
  •  確定申告書を送信
      ↳マイナンバーカードの読み込みを求められた場合は、画面指示に従って操作する
      ↳「正常に送信が完了しました」と表示されたら「閉じる」をクリック
  •  送信票兼送付書等印刷
      ↳「帳票表示・印刷」から、申告書の控えをPDFで保存することができる
  •  「入力データを保存する」送信した確定申告書をデータ(.data)で保存
      ↳ 修正申告や翌年以降の確定申告書を作成する際に利用できるので便利

今回はGMOコインの年間取引報告書から確定申告を行う方法を解説しました。筆者自身、暗号資産を保有し始めた頃は確定申告に対する不安から取引の手を広げられずにいた経験があるのですが、同じように「税金怖い!」「会社にバレたくない!」と悩んでいる方の助けになればと考えて記事を書きました。

(*’ω’*)σ そもそも株や暗号資産等の資産運用は、副業に当てはまらないという解釈が一般的です。

最後に、今回参考にしたサイトや確定申告に役立つ手引き等のリンク集を掲載しておきます。

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