現在自分が持っている暗号資産は、平均いくらで手に入れたのか?どれくらいの利益が出ているか?
2024年11月現在の暗号資産市場は非常に盛況であり、ご自身の資産状況や確定申告の必要性について気になっている方も多いのではないでしょうか?このような場合、自分で簡易的に計算する方法をご紹介します。
(*’ω’*)σ Coincheckは年間取引報告書を発行していないので、確定申告時は自分で表計算です。
※給与以外に暗号資産取引で20万円を超える所得がある場合は確定申告が必要です。
本記事ではExcel初心者でも計算できるようにフルスクショで解説しますが、どうしてもやれる気がしない…という方は損益計算ツールに頼るという手段もあります。
\ エクセルが苦手でも大丈夫! /
損益計算ツールCRYPTACT
初めから支援ツールを利用して計算したい方は、CRYPTACT(クリプタクト)が便利です。
- 世界89の取引所と23,000以上の暗号通貨銘柄に対応した損益計算ツール
↳ 税理士やプロトレーダーの愛用者も多い、損益計算ツールの代表格 - 取引所からダウンロードした取引データをアップロードするだけの簡単仕様
↳ 画面上でドラッグ&ドロップするだけ!10秒で自動計算して結果を表示 - 無料アカウント作成をすると、デモ画面を操作してお試し利用可能
↳ 無料プランでも国内・海外・DeFiなど、様々な取引所に対応
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クリプタクトについては本記事の最後で詳しく紹介しますが、まずは損益計算の基本的な考え方と、自分で計算する手順を解説します。基本的な作業はどこの取引所でも同じ流れであるため、一度考え方を理解すれば応用できる方法となっています。
Coincheckで取引履歴をダウンロード
Coincheckにログインして、ご自身のアカウントから取引履歴をダウンロードします。
①「取引アカウント」 ➡ ②「👤マーク」 ➡ ③「取引履歴」 ➡ ④「業界標準フォーマット」
⑤「ダウンロード」で該当年度のデータを取得
※初回は「ファイル作成」となっており、クリックしてしばらくすると「ダウンロード」表記に変わり、もう一度クリックするとフォルダに入った状態のデータが取得できます。
取引履歴データの取得ができたら、自分の分かりやすい名前を付けて保存します。
ダウンロードしたデータを開くとExcelの画面が表示されますが、この時点では汎用性の高い「CSVファイル」なので、「名前を付けて保存」からファイルの種類に「Excelブック」を選択してコピーを保存しておきます。
(*’ω’*)σ 計算途中で保存した時、一度閉じるとCSVファイルは変更内容が保持されないので注意。
業界標準フォーマットとは?
Coincheckでは3つのタイプから選択して取引履歴のダウンロードが可能ですが、これから損益計算等を始める方には「業界標準フォーマット」が推奨されています。
業界標準フォーマットの提供は、暗号資産ビジネス協会(JCBA)が起点となった取り組みの一環で、以下のような特徴があります。
- 複数の暗号資産交換業者の間で統一された取引履歴のフォーマット
- 法令で定められた取引報告書として必要な項目が含まれている
- 日本標準時刻(JST)表示で使いやすい
Coincheck取引履歴データの見方
取引履歴データには様々な項目があり、それぞれ何を表示しているか理解しておくと、計算作業もスムーズになります。ここでは主に損益に関連する項目を抜粋して説明します。
※枠囲みの部分に表示されているのが項目です。
▼ 項目名と概要(Coincheck公式サイトから抜粋)
取引日時 | 入出金や売買等の取引を行った日時(日本時間表示) |
取引種別 | 🔹購入/法定通貨(日本円)での購入、積立など 🔹売却/法定通貨(日本円)での売却など 🔹預入/暗号資産を外部から入金 🔹送付/暗号資産を外部へ送金 🔹入金/法定通貨(日本円)を入金 🔹出金/法定通貨(日本円)を出金 |
取引形態 | 販売所での取引は「自己」、取引所での取引は「媒介」、それ以外は空欄 |
通貨ペア | 売買取引時の通貨のペア |
増加通貨名 | 入金や取引により増加した通貨の名称 |
増加数量 | 入金や取引により増加した通貨の数量 |
減少通貨名 | 出金や取引により減少した通貨の名称 |
減少数量 | 出金や取引により減少した通貨の数量 |
約定代金 | 取引で注文が成立した時の価格 |
約定価格 | 取引で注文が成立した時の通貨1単位当たりの価格(レートのこと) |
(*’ω’*)σ ここから取引種別や通貨ペアで絞り込んで、数量や金額を集計していきます。
Coincheckで平均取得単価を計算する方法
平均取得単価は損益計算をする際に必須の数字です。暗号資産の損益計算は、取得価額と売却価格の差額を算出し、売却時に発生する利益や損失を集計する作業であるため、平均取得単価は基準となる重要な数字です。
データを加工して事前準備
ダウンロードした取引履歴データを扱いやすくするため、少し加工してから計算を始めます。項目を見やすくしたり、絞込みができるようにフィルタをつける簡単な操作です。
(*’ω’*)σ Excelの画面で説明します。Macの方はスプレッドシートに貼りつけて作業して下さい。
ダウンロードした取引レポートのデータを開くと、初めは以下のような状態です。
表示が######などのようになってしまう場合は、アルファベットの境目をダブルクリックすると、幅が自動調整されて見やすくなります。
※コインチェックは一部の銘柄を除いて取引手数料が無料なので、今回は簡単に説明するため計算には含めません。
①「1」をクリックして1行目を選択 ➡ ②「表示」を選択 ➡ ③「ウインドウ枠の固定」をクリック ➡ ④「先頭行の固定」を選択
(*’ω’*)σ これで1行目の項目部分が固定され、下方にスクロールしても常に表示された状態を保持
⑤「A列~Q列」をドラッグして選択 ➡ ⑥「データ」を選択 ➡ ⑦「フィルタ」をクリック ➡ ⑧全ての項目右側に「▼マーク」が付く
(*’ω’*)σ これで取引種別や銘柄で絞り込んだり、日付で並べ替えたりすることが可能になります。
抽出&計算式を入力して集計
例題としてBTCの平均取得単価を求めてみます。
①「通貨ペア右の▼」をクリック ➡ ②「BTC/JPY」だけチェックを残す ➡ ③「OK」をクリック
(*’ω’*)σ これでBTCの取引内容だけにデータが絞り込まれました✨
④「取引種別右の▼」をクリック ➡ ⑤「購入」だけチェックを残す ➡ ⑥「OK」をクリック
(*’ω’*)σ これでBTCを購入した取引データだけに絞り込めました✨
購入したBTC数量の合計を求めるため、「増加数量」の合計を計算します。
⑦増加数量の最終行1つ下のセルに計算式を入力して、購入数量の合計を計算する。
=SUBTOTAL(9,データの先頭セルF2:データの末尾セルF112)
絞込み後の画面なので行番号が7.14.15.22.23…と飛び飛び表示されていますが、データの先頭セルはF列の2行目(1行目は項目)、データの末尾セルはF列の112行目(空欄が113行目なので112行目までデータがあると分かる)となります。
※セルの部分は以下を参考にご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
これでフィルタで抽出した小数点を含む数値を、正しく合計する事ができます。
※全て半角で入力しないと正しく機能しないので注意。
※SUBTOTALは集計範囲と集計方法を指定して計算を行う関数で「9」は足し算を意味する。
式が入力できたらEnterを押します。
⑧購入したBTCの総数量は「0.044」
次にBTCの購入に使った日本円の総額、「約定代金」の合計を計算します。
⑨増加数量の最終行1つ下のセルに計算式を入力して、約定代金の合計を計算する。
=SUBTOTAL(9,データの先頭セルI2:データの末尾セルI112)
※先程と同じ要領で、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
式が入力できたらEnterを押します。
⑩BTCの購入に使った総額は「492,833円」
平均取得単価は「購入に使った総額」÷「取得した総数量」で求められます。
⑪シート下方の余白に「現在のBTC価格」1行開けて「平均取得単価」「評価損益率」「評価額」「評価損益」と入力 ➡ ⑫下記ウィジェットを参考に「BTC現在価格」を入力 ➡ ⑬平均取得単価と入力した右隣のセルに「=I113/F113」と式を入力
▼ BTC現在価格 ※リアルタイムで反映されています。
Excelで「/」スラッシュは割り算の記号の役割を果たします。
※これまでと同じ要領で、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
式が入力できたらEnterを押します。
⑭CoincheckでのBTC平均取得単価は11,200,750円
現在のBTC価格、1BTC=15,299,061円に比べると割安で取得できている事がパッと見で分かります。
(*’ω’*)σ 次は、もう少し具体的に利益の状況を計算していきます。
Coincheckで資産状況を確認する方法
平均取得単価の計算ができたことで「今のところ損はしていない」というザックリした状況確認ができました。次は元資金に対して実際何%の利益が出ているか?いくら価値が上がっているか?などを計算していきます。
評価損益率の求め方
評価損益率は元本に対する利益の割合で、「現在の価格」÷「平均取得単価」×100 で求めます。
①評価損益率の右隣セルに「=B114/B116*100」と式を入力
※これまでと同じ要領で、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
Excelで「*」アスタリスクは掛け算の記号の役割を果たします。
式が入力できたらEnterを押します。
②評価損益率は135.96465415…「約136%」
(*’ω’*)σ 元資金に対して、現在の相場価格では3割6分増しの価値が出ている事が分かりました。
評価額の求め方
評価額は資産の現在の価額の事で「取得に要した総額」×「評価損益率」÷100 で求めます。
①評価額の右隣セルに「=I113*B117/100」と式を入力
※これまでと同じ要領で、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
式が入力できたらEnterを押します。
②評価額は「670,079円」
(*’ω’*)σ 現在持っている0.044BTCは、現在670,079円の価値(価額)であることが分かりました。
評価損益の求め方
評価損益は資産の取得にかかった費用と現在の評価額の差額なので「評価額」-「BTC購入に要した総額」で求めます。
①評価損益の右隣セルに「=B118-I113」と式を入力
※これまでと同じ要領で、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
式が入力できたらEnterを押します。
②評価損益は「177,246円」
(*’ω’*)σ 現在価格で利益確定(売却)すると、177,246円のプラス(儲け)になる事がわかりました
実際に売却して利益が発生すると所得となり、課税対象になります。一般的な会社員の場合、給与以外の所得が年間20万円を超える場合は確定申告の手続きが必要になります。
もしも1BTC=10億円になったら・・・
ここまで計算式を入力してきたExcelシートを使って、相場価格が変動した場合の損益を試算する事ができます。やり方は簡単で、現在のBTC価格の部分に「1,000,000,000」と入力してEnterを押すと・・・
評価損益率が約8,928% 評価額が¥44,000,000 評価損益が¥43,507,167という夢がふくらむ数字が並びました。利確して年利10%でレンディングすれば、年間440万円の不労所得を得られる!というのは全てが順調に進んだ場合の話で・・・この表の活用法としては
- 資産状況の確認
↳ 手元資産の損益を具体的な数字で把握できる - 利確する価格のシミュレーション
↳ 相場価格がいくらになったら売却するか?を現在価格の打替えで簡単に試算できる
試しに現在価格を2千万、2千500万、3千万と打替えると、以下のように数字の偏移が分かります。
評価損益の数字が実際にプラスとなる日本円なので、売り時に悩んだ場合の参考として活用する事ができます。また、下落した場合の含み損を計算する事も可能です。
(*’ω’*)σ 別の通貨で計算したい場合は、通貨ペアのフィルタを切り替えて計算してみよう!
Coincheckで損益計算をする方法
暗号資産の損益計算は、取得価額と売却価格の差額を算出し、売却時に発生する利益や損失を集計する作業です。利益や損失が発生するタイミングとしては、単純な売却の他、商品の購入や暗号資産同士の交換(swap)をした時、エアドロップやステーキング報酬を得た時など、様々なケースが存在します。
(*’ω’*)σ これらを「総平均法」という方法で計算し、確定申告書の作成へとつながります。
つまりCoincheckでの取引について損益計算を行う際は、損益に関わる全ての取引履歴を用意し、銘柄ごとに取得価額と売却価格の差額を算出して取りまとめる作業が必要だという事になります。
Coincheckで損益が発生するタイミング
コインチェックが提供しているサービスでは、主に以下の取引を利用した場合に損益が発生します。ご自身が利用したサービスについて、銘柄ごとに損益を算出する作業を行います。
- 暗号資産の売買
↳ 販売所・取引所ともに、売却を行った時点で取得単価との差額が損益となる
↳ 本記事で解説した、取引アカウントからダウンロードしたデータで計算
↳ 積立購入を利用した方は、積立ページの「履歴」からダウンロードした数字も算入 - NFTの売買
↳ 取引アカウントの取引データ内に売買の履歴が含まれる
↳ 購入・売却ともに時価での取引として処理が一般的だが、最終的には税務署判断となる - 貸暗号資産の報酬
↳ 貸付に対する受取報酬(Coincheckでは利用料と表現されている)が利益となる
↳ 貸暗号資産アカウントの「コインを貸す」からCSVデータをダウンロードして算出 - Coincheckでんき・Coincheckガスの利用
↳ 使用料の一部をBTCで還元するプランの場合、取得時の時価で利益として処理
↳ 使用料をBTCで支払うプランの場合、支払い時の価額で売却として処理 - アンケート報酬やIEOへの参加
↳ もらったアンケート報酬は時価で利益として処理
↳ IEOは通常の売買と同様に、取得時価額と売却時価額の差額を利益として計上する
BTCで実際に損益計算をした場合の計算式
確定申告書に利益として計上する金額は「取得時価額と売却時価額の差額」です。実際に計算する際は、売却した数量分の通貨は取得時に換算するといくらだったか?を考える所からスタートします。
(*’ω’*)σ とりあえず、期間中に売却したBTCの総数量と売却利益を計算しましょう。
①フィルタを購入から「売却」に切替え ➡ ②計算式を入力して「売却数量」の合計を計算 ➡ ③計算式を入力して「売却利益」の合計を計算
※売却数量は「減少数量」を合計します。平均取得単価を求めた際と同様に、セルの部分はご自身の取引データに合わせて変更して下さい。
次に、売却した総数量0.023BTCの取得時価額を計算します。
④平均取得単価は11,200,750円 ➡ ⑤0.023BTCの取得時価額は257,617円となる
以上の内容から・・・
売却時価額 314,267円-取得時価額 257,617円=56,650円
を利益として計上することになります。
(*’ω’*)σ 後はこれを取引した通貨ごとに繰り返します。多くの銘柄を取り扱っていると大変💦
現物取引については以上の方法で損益計算が完了できますが、それ以外に損益に関わる取引をしていた場合は別途計算が必要です。特にNFTなどは明確な判断基準が法で成立しておらず、判断に迷う事もあると思われます。そのような場合は税理士に相談や、国税庁が提供している資料を参考に処理を進めるようにしましょう。
もらった通貨の損益計算
エアドロやポイントサイトからの交換などで通貨をもらった場合は、時価で利益として計算します。外部からの入金は取引種別が「預入」として表示されますが、取得時の単価(レート)が空欄の場合があり、そうなると自分で当時の価格を調べて入力する必要が出てきます。
(*’ω’*)σ でも大丈夫!Coincheckは通貨と日時を入力するだけでレートを表示する機能を提供中。
Coincheckレート検索機能はこちらから >> https://coincheck.com/ja/exchange/rates
挫折したら損益計算ツール”CRYPTACT”
取引記録をアップするだけで自動で税金計算【仮想通貨損益計算のCRYPTACT(クリプタクト)】
暗号資産の損益計算は、取引の種類によっては非常に複雑化する場合もあり、自分で計算するのは無理だ…と挫折してしまう人も多いようです。Coincheckでは現在提供されていませんが、レバレッジ取引や暗号資産同士の交換となると今回紹介したような簡素な計算では追いつきません💦
無事に損益計算と確定申告が終わるまでには、いくつもの困難と想定外の事態が発生するものです。
- せっかく頑張って計算したのにミスがあって修正申告が必要になってしまった・・・
- 複数の取引所を利用していて、自分で計算する事に限界を感じる・・・
- 税理士や丸投げ損益計算代行サービスは費用が高額で痛い・・・
- そもそも損益計算にかける時間がもったいない・・・
- 損益計算が心配で、思う存分取引を楽しむことができない・・・
Excelには自信がある筆者が、損益計算ぐらい自分でできるはず…と考えてチャレンジしたものの、海外取引所でUSDTを基軸通貨として取引しており、さらに複数銘柄のステーキング利息が毎日発生する取引状況に完敗しました。そんな時に現れた救世主が・・・
\ エクセルが苦手でも大丈夫! /
損益計算ツールCRYPTACT
初めから支援ツールを利用して計算したい方は、CRYPTACT(クリプタクト)が便利です。
- 世界89の取引所と23,000以上の暗号通貨銘柄に対応した損益計算ツール
↳ 税理士やプロトレーダーの愛用者も多い、損益計算ツールの代表格 - 取引所からダウンロードした取引データをアップロードするだけの簡単仕様
↳ 画面上でドラッグ&ドロップするだけ!10秒で自動計算して結果を表示 - 無料アカウント作成をすると、デモ画面を操作してお試し利用可能
↳ 無料プランでも国内・海外・DeFiなど、様々な取引所に対応
公式サイトはこちらから >> 【CRYPTACT(クリプタクト)】
無料のお試しプランからスタートできて、オンラインで完結、トラブル時にも手厚くサポートしていただけました。筆者は国内取引所も併せると結構な取引件数なのですが、件数が超過した時点で段階的に有料プランを選択する事ができる仕様なので、無駄の無いシステムも魅力です。年間たった2万円程度で計算に費やしていた膨大な時間から解放されました!(*’ω’*)♥
(`・ω・´) 損益計算を気にせず運用に注力できるようになり、利益の一部で簡単にペイしてます✨
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