2023年6月に導入されたトラベルルール規制の対応策として、プライベートウォレットを用いた送金ルート確保が有効な方法となっています。
プライベートウォレットと言えばMetaMaskですが、Bitcoinなど対応していない通貨も多く、送金ルートとしては利便性が不十分です。
(*’ω’*)σ そこで今回は、多機能なマルチコインウォレット「Trust Wallet」をマルっと解説します。
Trust Walletとは?
Trust Walletは複数の暗号通貨を一括管理できるマルチコインウォレットです。
▼ Trust Wallet基本情報
名称/公式サイト | Trust Wallet/ https://trustwallet.com/ja |
対応チェーン/トークン | 100チェーン以上/1,000万トークン以上 |
対応デバイス | PC(ブラウザ拡張機能)/スマホ(iOS・Android共) ※Chrome・Edge・Brave・Operaで利用可能 |
言語 | 日本語対応OK/日本円表示機能も搭載 |
利用者 | 7,000万人以上 |
搭載機能 | 入出金/トークン購入/スワップ/ステーキング/ Dappsアクセス/NFT管理など |
提供元/開発元 | 提供元:Binance/開発元:SIX DAYS LCC |
一般的に知られている代表的な通貨のほぼ全てに対応しており、MetaMaskのようにチェーン切替作業も不要なので、非常に使い勝手が良いウォレットです。
Trust Walletの概要と特徴
- 大多数のトークンに対応した「マルチコインウォレット」
- 自分自身で資産管理ができる「プライベートウォレット」
- シンプルで直感的に操作できる優秀なUI
- 機能豊富なので1つのウォレットで様々な資産運用にフィットする
とにかく使い勝手が良く、シークレットリカバリーフレーズにより資産を自己管理できる安心感から、多くのユーザーに支持されているウォレットです。
Trust WalletとMetaMaskの比較
Trust Walletがどのような利用に適しているか、MetaMaskと比較してみます。
Trust Wallet | MetaMask | |
---|---|---|
対応チェーン | 70種類以上 | Ethereum及び Ethereumと互換性のあるチェーン |
対応通貨 | 450万トークン以上 | 公式には記載無し |
対応デバイス | PC(ブラウザ拡張機能) スマホ(iOS・Android共) | PC(ブラウザ拡張機能) スマホ(iOS・Android共) |
UI・操作性 | 優れたUIで直感的操作が可能 | チェーン切替・追加は手動操作 慣れるまで時間がかかる |
NFT管理 | 可能 | 可能 |
利用者数 | 6,000万人以上 | 3,000万人以上 |
セキュリティ | 充実しておりTouchIDにも対応 | セキュリティに重点を置いており 複数の設定が可能 |
BTC送金 | 〇 可能 | △ 拡張機能にて可能 |
TrustWalletは、対応するチェーン数が多く初心者でも使いやすい操作性の高さが特徴です。
一方MetaMaskはセキュリティやカスタマイズ性に重点を置いており、自由度の高い利用が可能な事から、使いこなすには少し知識を必要とします。
(*’ω’*)σ それぞれにメリットがあるので、自分の運用スタイルに合うものを利用すればOKです。
Trust Walletの作成方法
まずはアプリをダウンロードします。
▼ Trust Wallet作成手順
アプリを開いたら…①「新しいウォレットを作成する」 ➡ ②「規約同意に✅チェック」 ➡ ③「続ける」 ➡ ④テンキーで「パスコード(6桁の数字)」を入力 ➡ ⑤「続ける」
⑥「12個の英単語」を順番通り正確にメモ ➡ ⑦「続ける」 ➡ ⑧12個の英単語を「先程の順で正確にタップ」 ➡ ⑨「続ける」 ➡ ⑩チュートリアルを進める(飛ばしてもOK) ➡ ⑪この画面が表示されたら作成完了
シークレットリカバリーフレーズは、誰にも知られず、紛失しない方法で保管する事が鉄則です。
Trust Walletは詐欺?
「Trust Wallet」をネットで検索すると「詐欺」というワードがよく出てきます。なぜなのでしょうか?
- Trust Wallet自体が詐欺アプリということではない
- 過去にTrust Walletを使った詐欺事件が多発したという背景がある
- 詐欺師が資金を盗み出す媒介としてTrust Walletを悪用したことが原因
一部では情報が錯綜しているようで、Trust Wallet自体が詐欺だと掲載しているサイトもありますが(訴えられたりしないのかな…笑)上記が詐欺の噂の根源のようです。
(*’ω’*)σ 筆者が利用している範囲では、不審な点や、怪しい接触を受けたことはありません。
Trust Wallet|基本的な使い方
自分好みに設定をカスタム
はじめに以下2つの作業を済ませておくと使いやすくなります。
- 日本円表示にする
- よく使う通貨のみを表示させる
言語はデフォルトで日本語にセットされています。銘柄によってはドル表示の方が把握しやすい物もあるので、通貨表示はお好みで設定して下さい。
▼ 初期設定の手順
①「設定」 ➡ ②「設定」 ➡ ③「通貨」からJPYを選択
④「Add Tokens」 ➡ ⑤表示設定したい通貨が見当たらなければここから検索可能 ➡ ⑥「スイッチ切替」で表示/非表示の切替を設定
(*’ω’*)σ 表示通貨から価格変動や詳細閲覧ができるので、簡易的なウォッチリストにもなります。
アドレスの確認方法
①「ウォレット」 ➡ ②「受信する」 ➡ ③「アドレス表示したい通貨」を選択 ➡ ④「QRコードとアドレス」が表示される ➡ ⑤「コピー」
Trust Wallet|機能一覧
スワップ機能
Trust Walletでは保有している暗号資産を他の銘柄にスワップ(交換)することが可能です。Trust Walletがサポートする全ての銘柄が交換可能ではありませんが、500種類程度に対応しているので、普段使いに不便は無いと考えられます。
(*’ω’*)σ ウォレット画面の「スワップ」から通貨を選択する画面に入れます。
▼ Trust Walletスワップの特徴
- MetaMaskに比べて市場価格との乖離が小さい
↳ 多くの分散型Web3ネットワークの中から最適なプラットフォームを選定可能
↳ ThorChain、1inch、Mimic、Axelarなどが提携している - Trust Walletに対してのスワップ手数料は無料
↳ ガス代と選択した分散型Web3プラットフォーム側の設定する手数料は必要 - スリッページにより発生したコストは利用者負担となる
↳ 表示価格と実際の約定価格のタイムラグによる価格差の事
取引タイミングにもよりますが、一般的にMetaMaskよりも市場価格に近い価格でスワップが可能と言われています。利用するプラットフォームを選択すると手数料の見積もりが表示されるので、確認してから実行することができます。
ステーキング機能
2024年1月4日時点でのステーキング対応銘柄は以下の23種類です。2023年初めに比べて倍近くのトークンに対応するようになりました。
▼ ティッカー/一覧
Cosmos(ATOM)・Polkadot(DOT)・Solana(SOL)・BNB(BNB)・NativeEvmos(EVMOS)・Stargaze(STARS)・Kava(KAVA)・Terra Classic(LUNC)・Kusama(KSM)・NativeInjective(INJ)・Osmosis(OSMO)・CryptoOrg・NEAR Protocol(NEAR)・Stride(STRD)・Tezos(XTZ)・Sui(SUI)・Tron(TRX)・Cardano(ADA)・Juno(JUNO)・Axelar(AXL)・Agoric(BLD)・Akash(AKT)・Sei(SEI)
バリデーター(預け先)を自分で選択できるので、信頼性や利率を加味したうえでステーキングを行うことが可能です。
(*’ω’*)σ ウォレット画面では、「対応銘柄」「その他」「ステーク」と進んで利用できます。
Dappsアクセス機能
Trust Walletアプリからは、直接Dapps(分散型アプリ)にアクセスすることが可能です。これまではアクセス先のサイトを開いてからウォレットを接続するという作業が通常でしたが、Trust Walletならアクセス先をタップするだけでシームレスな利用が可能です。
▼ 連携可能なDappsの例
- PancakeSwap
- Uniswap Exchange
- Aave
- Axie Infinity
- AirNFTs
これ以外にも接続できるDappsが多数あり、Walletのリストから選択して利用することができます。
(*’ω’*)σ 公式なリストから選択するので、偽サイトに接続してしまうリスクも回避できます。
ブラウザ連携機能
ブラウザの拡張機能によりPCでウォレットを利用することも可能です。
(*’ω’*)σ Chrome, Brave, Opera, Edgeなどに対応しています。手順説明はChromeで行います。
PCから公式サイトにアクセス >> https://trustwallet.com/ja/browser-extension
- 「Get Trust Wallet」「Chromeに追加」「拡張機能を追加」の順にクリック
- 「ウォレット復元またはインポート」の後「結構です」または「共有データ」をクリック
- シークレットリカバリーフレーズ(12個の英単語)を正しい順番で入力して「続行」
- パスワードを2回入力して「次へ」の後「ウォレットを開く」で表示される
(※スマホアプリの「パスコード」ではなく、新たにパスワードを設定)
▼ Trust Walletまとめ
- TrustWallet(トラストウォレット)はシンプルなUIで初心者でも使いやすい
- 日本語や円表示の対応など、日本人に嬉しい機能も搭載されている
- 一方MetaMaskは汎用性と自由度が高く、Web3サービスに慣れた方には便利なウォレット
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