MetaMaskに追加した覚えのないチェーンが追加されている・・・Linea Main Network?怪しいな・・・まさかハッキング被害に遭っている?!と焦りましたが、調べてみたらMetaMaskを開発した企業の純正ネットワークでした。(安心)
▼ Linea Main Networkの概要
- Linea Main Networkは、2023.8.16にローンチ
- MetaMask開発企業Consensysの純正ネットワーク
- Ethreumチェーン(レイヤー1)のレイヤー2チェーン
- ERC-20規格でEthereumチェーンとブリッジ可能
メタマスクにもEthereumのL2となるLineaが実装されたことで、スケーラビリティ問題(処理の混雑や高額なガス代)が緩和されるとして注目を集めています。
(*’ω’*) 東名高速道路に第二東名が開通したイメージです。
本記事ではLinea Main Networkの詳細を図解を交えて分かりやすく解説します。
- Linea Main Networkの特徴や仕組み
↳ Ethereum Main Network(L1)→ Linea Main Network(L2)ブリッジ方法
↳ Linea上で展開中のDapps概要 - 「Linea Main Network」×「MetaMask」ローンチ記念キャンペーンについて
↳ USDC.e購入時のMetaMaskのネットワーク手数料が免除
↳ Lineaに移行されたステーブルコインUSDC=USDC.e
Linea Main Networkの概要・特徴
Linea Main Networkは、アメリカのWeb3開発企業「Consensys(コンセンシス)」がEthereumチェーンのレイヤー2ソリューションとして開発したzkEVM型のネットワークです。
(*’ω’*)σ Consensysは、MetaMaskを開発した企業として知られています。
▼ 少し聞き慣れない言葉もあるかと思うので、イメージが付きやすいように図解を作りました。
Linea Main NetworkはConsensysが開発に約5年の歳月を費やし、2023.7.11にメインネットのα版がリリースされました。その後1ヶ月で、LineaへのETH移行総額は26億円以上に達し、270万件以上のトランザクションが処理された急成長のネットワークです。
(*’ω’*)σ Ethereumネットワークの混雑を回避できる大きなメリットがユーザー獲得に繋がりました
▼ Linea Main Networkの特徴
- zkEVM型のレイヤー2(L2)ソリューション ※用語解説は後程
↳ zk(zero-knowledge proof/ゼロ知識証明)正当性の担保
↳ EVM(Ethereum Virtual Machine/イーサリアムバーチャルマシン)
↳ イーサリアムチェーンのEVMと完全互換性がある - ネットワーク手数料(ガス代)はイーサリアムメインネット(L1)の約1/15
↳ 最大で15分の1程度まで安くなるとの事 - Linea上では既に150以上のDappsが展開中
↳ 今後も多くのプロジェクトの展開が予定されている - 独自トークン(基軸通貨)の発行は無し
↳ Ethereum MainnetからブリッジしたETHがネイティブトークンになる
既存のEthereum Main Networkより速く・安く・安全に利用できるという事で、取引数・預入れ資金共に増加が続いています。2023.8.18現在、Lineaへの預入資産総額(TVL)は約43.5億円(約3,000万ドル)です。※L2BEAT参考
気になる用語解説
✅ zk(zero-knowledge proof/ゼロ知識証明)とは?
簡単に言うと、「ある知識を持っていることを、その知識に関する何の情報も明らかにすることなく証明する手法」です。
(*’ω’*)σ もっと簡単に言うと「中身を見せずに間違いなく中身を持っていると証明する」
✅ EVM(Ethereum Virtual Machine/イーサリアムバーチャルマシン)とは?
Ethereumネットワークの理論回路で、トランザクションの実行に必要不可欠な機能の事。
(*’ω’*)σ とりあえず「Ethreumネット稼働に必須の機能」ぐらいの把握でOKです。
この2つがLinea Main Networkの高いセキュリティを維持し、Ethreumチェーンとの完全互換性を可能にしています。
▼ Linea関連公式リンクまとめ
※注意点としては、Lineaでは独自トークン(基軸通貨)が発行されていないという事です。
公式ブログでも注意喚起されていますが、「Linea」のエアドロップやトークンセールを見かけたら、それは詐欺だという事になります。
(*’ω’*)σ Lineaのネイティブトークンは「Ethereum MainnetからブリッジしたETH」です。
Linea Main Networkブリッジの使い方
▼ 公式YouTubeに分かりやすい動画がありました。(約3分/解説は英語)
▼ 動画の内容
- Ethreum(L1)からLinea(L2)にブリッジ(自動請求)
↳ 初めて ETH を L1 から L2 にブリッジするときは、自動請求で行う
↳ https://bridge.linea.build/にアクセスしてウォレットを接続
↳ Ethereum → Linea Mainnetに設定が合っているか確認してAutomatic claimingを選択
↳ ブリッジするETH数量を入力してStart Bridgingし、トランザクション承認(Confirm)
※完了までは約20分、処理状況はRecent Transactionから確認可能
- Ethreum(L1)からLinea(L2)にブリッジ(手動請求)
↳ 2回目以降で使用可能/手動請求では、ネットワーク手数料として ”L2のETH”が必要
↳ 手順は①と同様だが自動ではなく、手動”Manual claiming”を選択
↳ 一度トランザクション承認した後、Recent Transaction下のCLAIM FUNDSを選択
↳ 再度トランザクション承認(Confirm)すると処理が始まる
※完了までは自動請求同様に約20分、処理状況はRecent Transactionから確認可能
- Linea(L2)からEthereum(L1)にブリッジ(手動請求のみ利用可能)
↳ https://bridge.linea.build/にアクセスしてウォレットを接続
↳ Linea Mainnet → Ethereumに設定が合っているか確認してManual claimingを選択
↳ ブリッジするETH数量を入力してStart Bridgingし、トランザクション承認(Confirm)
↳ 一度トランザクション承認した後、Recent Transaction下のCLAIM FUNDSを選択
動画内ではETHを使って説明していますが、ETH以外のERC-20トークンも同様の手順でブリッジ可能です。
(*’ω’*)σ 画面のトークン(ETH)部分をクリックすると、切替や追加ができます。
Linea Main Network上のDapps
Linea Main Networkへは、Ethereum Main Network以外のブロックチェーンからもERC20トークンを移行し、同ネットワーク上のDappsを利用する事が可能です。
(*’ω’*)σ ERC20トークンなら、資金移動してDeFi(分散型金融)アプリなどで運用が可能です。
連携Dappsの一覧はこちらから >> https://linea.build/apps
記事執筆時点では”Coming soon”となっていますが、DEXでは”Panceke Swap”や”Sushi Swap”、CEXでは”Bitget”や”Gate.io”との連携も予定されているようです。
(*’ω’*)σ ブロックチェーンゲームや、NFT、Infura系プロジェクトとの連携も多数稼動中です。
Linea Main Networkローンチ記念キャンペーン(終了済み)
2023.8.17~2023.8.31限定で新規ユーザー向けのキャンペーンが実施されました。
※キャンペーンは終了していますが、当時の情報として残しておきます。
- メタマスクの通貨交換機能”Buy crypto aggregator”で”USDC.e”購入時の手数料が無料
- ”USDC.e”はLinea Main Networkにブリッジされた”USDC”
- MetaMask・Banxa・Circle・Transakの協賛で行われるキャンペーン
免除されるネットワーク手数料は協賛金でまかなわれますが、 Transak が5,000ドル・Banxaが50,000ドル上限となっており、両者が多い場合は期間満了前に終了する可能性があります。
(*’ω’*)σ 途中で終了した場合は、それだけ人気があるという事になりますね。
▼ キャンペーン利用方法
- PCの場合:ブラウザ拡張機能をportfolio.metamask.ioに接続
- スマホの場合:MetaMaskアプリを開いてLinea Main Networkを選択
手順はMetaMaskアプリ画面で説明します。
①「↑↓マーク」 ➡ ②「購入」 ➡ ③「支払方法」を選択 ➡ ④「金額に進む」 ➡ ⑤「通貨」をタップ ➡ ⑥「USDC.e」を選択(右側にLineaの表記あり) ➡ ⑦「購入金額」を指定 ➡ ⑧「クォートを入手」 ➡ ⑨「Banxaで購入」(またはTransak)
PCからも、だいたい同じ流れで利用が可能です。通常、暗号通貨のクレジット決済は手数料が高いので、そこを無料で利用できるのは結構メリットだと感じます。
Lineaには「アカウント抽象化(通称:スマートアカウント)」という機能があり、これはユーザーのアカウントで、サービス提供者がプログラム決済を実行可能にするというブロックチェーン技術です。
(*’ω’*)σ この仕組みによって、サービス提供者がユーザーのガス代を負担できるという事です。
Linea Main Networkの今後
今後のアップグレードでは、ステーブルコイン・リキッドステーキングETH・ミームコインなどのブルーチップERC20トークンもLineaで利用可能にする事が予定されています。
さらに、分散型ファイナンス(DeFi)・ブロックチェーンゲーム・分散型ソーシャルネットワーク・NFTマーケットプレイス等のDappsとの連携も広げていく計画との事で、Ethereum Mainnetのスケーラビリティ問題を克服したLineaは多くのユーザーを獲得すると考えられます。
(*’ω’*)σ SolanaやPolygonのように、利用シーンが拡大していく可能性が感じられますよね。
今回は、唐突にMetaMaskに現れたLinea Main Networkについて解説しました。
よくよく調べてみたところ、数か月前からLineaテストネットについてのYouTube動画がたくさんアップされており、筆者の知識不足だったことが分かりました。
(*’ω’*)σ もっとアンテナ高く張って、たくさん学びたいと思いました。以上です。
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