資料作成というとPowerPointなどを思い浮かべる方も多いかもしれませんが、
Excelもかなり優秀な資料作成ソフトです。
最大の特徴は「セルがあること」
セルがあることで整然としたレイアウトを再現できます
この記事で分かる事
▶ 「読みやすい・見やすい・分かりやすい」3つの視点で資料作成が劇的改善
▶ 手軽なテクニックで一目置かれる資料作りが、誰でも簡単に実現できる
①「読みやすい資料」=フレームワークを意識した構成
資料は「読む」ものなので、まずは「読みやすさ」を考えます。
読みやすさを感じる文章とはどのような物か?…まず一番に「内容が頭に入ってくるか?」が重用です。
(*’ω’*)σ 時系列や要点がおさえられている文章は、分かりやすいと感じますよね。
文章を書くのが苦手な方も「フレームワーク」を意識すると、伝わりやすい内容に近づけることが可能です。
フレームワークの効果
考えるべきポイントをおさえ、誰でも一定の判断基準が持ちやすくなる枠組みの事です。新しい試みや、会議の場をスムーズに進める助けになります。
- 議論や提案に必要なパーツを用意する
↳目的・分析・問題点・課題・戦略・意思決定・費用 - 用意したパーツを時系列を意識して組み立てる
↳「誰に」「何を」伝えたいのかを考え、思考に落とし込みやすい構成にする
「有利に進めたい気持ち」が前に出過ぎると「分かりやすさ」が損なわれがちなので、バランスを取って組み立てることが大切です。
▼ フレームワークを用いるメリット
- 資料を通じて一定の判断基準が生まれるので、会議や相談が進めやすくなる
- 目的や使う場面を見極めた枠組みにすれば商談などを有利に進める助けにもなる
- 所見の相手方でもイメージを共有しやすくなる
②「見やすい資料」=視覚的にストレスの無い構成
資料を読む際は「見る」作業を続けることになります。そこで「見やすさ」も大切な要素となってきます。
単純に誤字脱字や行間の事だけではなく、「視覚を通して伝わる事全般への気配り」も必要です。
(*’ω’*)σ 内容をスッキリ伝えるには、見た目のスッキリ感も大事という事ですね。
可視性の高いフォントを使用する
資料の内容が良くても、文字が見づらかったら台無しです。
「伝わる」資料には見やすさも欠かせません。
▼ 資料作成におすすめのフォント
- メイリオ/抜群に可視性が高い。ややカジュアルな印象。
- 游ゴシック/文字のフチがやわらかく、ややフォーマルな印象。
- Arial/数値が美しく表記される。対象は半角英数字(※日本語には適用無し)
数字の並ぶ表などに使うと見やすくなるフォントです
ちなみに当ブログでは、標準フォントとして「メイリオ」を採用しています。挿絵や図解には「せのびゴシック」を使っています。
Excel2013まではMS Pゴシックが標準フォントでしたがExcel2016以降では游ゴシックが標準です。
オススメ3種類と、MS P明朝・MS Pゴシックの対比をのせておきます。
メイリオは見やすいですが、カジュアルな印象を与えるので社外向けなどかしこまった場面での資料には不向きかもしれません。一方MS P明朝は、かしこまった印象ですが数字が見づらいという難点があります。用途に合わせて選択しましょう。
- あいだをとって游ゴシックにする
- 社内用やライトな資料ならメイリオ
- 表など数値メインの部分はArialを使う
明朝系のフォントは、コピーやFAXで文字がつぶれやすい傾向もあるので、迷った時は資料の扱われ方を判断材料にすると良いでしょう。
フォントの設定方法
◆シート全体に一括でフォントを指定
◆Excelの初期設定でフォントを指定
ファイル→オプション→全般→新しいブックの作成時で、初期設定を変更する事も可能です。
内容に集中できる配色を心掛ける
目にやさしいグリーンや、冷静さを保つブルー系がおすすめです。
(*’ω’*)σ ストレス無く読める資料にするポイントの1つが「配色」です。かなり重要です。
ちなみに当サイトは基本的に2色使いで構成しています。
スッキリと落ち着いた気持ちにさせるブルー系をベースに、アクセントとしてイエローが差し色になっています。
下の図は極端な例ですが、完全に伝えたい気持ちが空回りしています。
ページレイアウトタブの「配色」でカラーパターンを変更できます。
色彩感覚に自信の無い方も、Excelのおすすめしてくれるカラーパレットから選ぶだけでセンスの良い配色が可能ですよ!
Excelテンプレートを活用する
真っ白なシートを前にしても作業が進まない!という場合はテンプレートを活用してみましょう。
Book新規作成時にテンプレートを検索して、使えそうなものを編集するのも1つの方法です。
無難なレイアウトを提案してくれるので、「無理してゼロから作った結果、見づらくなった・・・」なんていう事故も起こりません。
③「わかりやすい資料」=直感的に理解しやすい構成
資料が放つ説得力に欠かせない3要素「表・グラフ・スマートアート」について解説します。
文章の補足として考えられがちな表やグラフですが、実際のところ文字の何倍も伝える力を持っています。
(*’ω’*)σ 下手したら「表・グラフ・スマートアート」で8割伝わるぐらいの威力があります。
挿入する表はスタイリッシュに加工
同じ内容、同じフォント、同じ色なのに見やすさの違う表を用意しました。
どこが違うかわかりますか?・・・レイアウトです。
左の表はスッキリとスタイリッシュに見えますが、右の表はどこか野暮ったくて窮屈ですね。
- 表はA1から詰めて作らず、行・列ともに端を1つ空ける
- 要素は小計よりインデントで字下げして見やすくする
- 罫線は格子状にビッチリ引かず、点線で罫線を引く程度の方が数字が際立つ
- 行の高さ・列の幅ともに余裕を持たせ、目盛線は消した方がスッキリ見える
- 見出しにベッタリ色を塗らず、見やすさを重視した塗り方にする
上記5つのポイントを変更してスタイリッシュに仕上げました。下図も参考にしてください。
グラフは見どころを強調して加工
同じ内容、同じグラフデザインなのに分かりやすさの違うグラフを用意しました。
どこが違うかわかりますか?・・・またしてもレイアウトです。
左のグラフは直感的に売上の伸びを感じますが、右のグラフはどこかぼんやりした印象です。
- 注目してほしい部分の色を変更
- 推移がわかりやすいように図形やコメントを追加
- 動きのあった数値に合わせて、グラフの値の最大値・最小値を変更
グラフの装飾も色味を絞って行うとスッキリまとまります。
グラフのデザインに関しては、以下の記事で詳しく解説しています。
- プレゼンの覇者が伝授するグラフデザインのコツ
- ▶ 【Excel】グラフデザイン比較|伝わるグラフの作成方法4パターン
Excelでヒトグラフも作れる
実はExcelでこんなキャッチ―なグラフも作れます。
簡単に作成できてアイキャッチにもなるので活躍度大です。
設定から種類・テーマ・図形が選べて、組み合わせ次第で何通りものグラフが作成可能です。
お手軽度200%のおすすめツールです。
スマートアートを用いて内容を体系化
冒頭のフレームワークとつながる部分でもありますが、議論や計画を体系化することで資料の説得力が増し増しになります。
平たく言うと図解で理解を深めるわけです。
視覚的に概要を落とし込んで、細部を文章で補足していきます。
いくつかのフレームワークと、それに対応するスマートアートを紹介します。
ロジックツリーなら段階構造
ロジックツリーは、問題や課題を要素分解し広げていき、最適な解決策を見出すフレームワークです。問題を細分化し、本質的な課題がどこにあるのか、改善にはどのようなアクションが必要か、効率的な優先順位はどうなのか、などを考えやすくします。
バリューチェーンなら手順
バリューチェーンは商品やサービスの企画から販売までの各段階を、必要な作業を確認しながら進めていくフレームワークです。商品やサービスが顧客に届くまで、各工程を「いつ誰が何をどのようにするか」整理しながら進めていきます。
3C分析なら循環
3C分析は、自社(Company)・顧客(Customer)・競合(Competitor) 3つの関係性から現状を分析する際に用いるフレームワークです。
いかがでしたか?少し手をくわえるだけで資料の出来栄えは格段に上がります。
ぜひ実践に取り入れてみて下さい。
業務を効率化して定時に帰るために、筆者は様々なスキルを習得しています。
誰よりも爆速で作業をこなすので今のところたぶん文句は言われていません。
たぶん・・・笑
別の記事では秒速で作成できる見積フォームを紹介しています。
冒頭に実際の動画もあるので、よかったらご覧ください。
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